理事長挨拶:廣田先生(顔写真)
日本リンパ浮腫学会 理事長
医療法人社団広田内科クリニック 理事長
廣田 彰男

ご 挨 拶

~当学会の一般社団法人化にあたり~

会員の皆様におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。また、平素より日本リンパ浮腫学会の運営にご尽力を賜り、誠にありがとうございます。

さて、本学会は設立から2年が経ち、このたび、「一般社団法人」に移行いたしました。設立時の目標どおりの時期に法人化できましたことはたいへん喜ばしく、これもひとえに会員各位のお力添えと、関連企業・団体の皆様のご支援ご協力の賜と、心より厚く感謝申し上げます。

リンパ浮腫診療は、2008年に弾性着衣・弾性包帯の療養費と「リンパ浮腫指導管理料」の新設が実現されて以来、医療者の関心が急速に高まり、その結果として疾患の社会的な認知度も格段に高まりました。さらに2016年には「複合的治療料」として、複合的治療が包括的に保険収載されたのはご記憶に新しいところでしょう。これに伴い、施設基準と治療者の対象職種も審らかとなり、リンパ浮腫診療はようやくチーム医療として医療施設で適正に実施することが可能になりました。これを受けて「リンパ浮腫学の科学的根拠に基づき、リンパ浮腫診療を適切に提供する」という大命題のもと、対象職種である医師・看護師・理学療法士・作業療法士を正会員として、「日本リンパ浮腫学会」を2016年2月28日に設立いたしました。

まだ多くの問題点もあります。今回の診療報酬で複合的治療が認められましたが、実際の臨床の場での状況を考慮すると、おそらく医療機関側としては十分な対応ができないのが実情と思われます。その意味では、リンパ浮腫の情報は広まりましたが、実際の場に則した経験はこれからのことでしょう。

今後、「一般社団法人 日本リンパ浮腫学会」は公的な存在として、事業範囲を拡大し、わが国のリンパ浮腫学の普及・発展のために、基礎・臨床の両面から「リンパ浮腫学」を追究し、会員各位の臨床力向上、情報のアップデート、保険診療環境の改善等をめざし、教育と啓発に邁進してまいります。

つきましては、医療者、関連企業・団体の皆様のご入会を心よりお待ちいたしておりますと共に、今回の法人化への移行が、当学会の持続的な発展の基盤となるよう、会員の皆様には倍旧のご支援・ご協力を賜りたく宜しくお願い申し上げます。

2018年4月26日