「日本リンパ浮腫学会」は、日本リンパ浮腫研究会(2007年設立)を母体として、2016年2月28日付で誕生したリンパ浮腫に特化した学会です(学会移行への経緯につきましては、設立趣意書をご参照ください)。本学会の正会員は、平成28年度診療報酬改定にあたり、保険診療機関内でチーム医療としてリンパ浮腫診療に携わることができる医師、看護師、理学療法士、作業療法士ならびにリンパ浮腫診療関連の医学研究者を対象としております。

本学会では、リンパ浮腫に関する基礎的ならびに臨床的研究を推進し、当該疾患概念の学術的進歩に貢献するとともに、会員の研究、教育及び臨床力向上を目指して、「リンパ浮腫」というキーワードのもと、全ての職種に有意義な事業を展開してまいりますので、ふるってご入会ください。

主な事業:
(1)リンパ浮腫に関する学術集会、講演会及びセミナー等の開催
(2)リンパ浮腫に係わる専門家の育成及び認定事業
(3)リンパ浮腫に関する研究及び調査
(4)リンパ浮腫に関する機関誌及び学術図書等の編纂・発行
日本リンパ浮腫学会
設立趣意書

日本におけるリンパ浮腫のほとんどは乳癌や子宮・卵巣癌などの治療後に四肢に発症する二次性リンパ浮腫であり、がん診療の一環として予防指導や治療が行われるべき進行性の後遺症であります。

昨今リンパ浮腫に対する医療者の関心が増し、2013年度から実施されている厚生労働省後援事業「新リンパ浮腫研修」も追加開催が必要なほどである一方で、リンパ浮腫診療に携わる医療者の受け皿となる学会はありませんでした。そんな中で、リンパ浮腫の実態を把握し、科学的根拠に基づいた標準治療の確立ならびに普及を目指して2007年に設立された日本リンパ浮腫研究会は、年次学術集会を開催しつつ、2009年1月に2008年度版リンパ浮腫診療ガイドライン(初版)を出版いたしました(金原出版)。同年度にリンパ浮腫の予防指導と治療のための圧迫材料が療養費として保険収載されるに至り、同官報作成時も本ガイドラインが活用されました。さらに2014年には改訂版を編纂、公益財団法人日本医療機能評価機構(Minds)のガイドライン認定要請を受け、EBMガイドラインとしての地位を確立いたしました。
このたび、日本リンパ浮腫研究会世話人会(2015年10月30日開催)において、8年間の実績を踏まえ、本研究会を母体として学会化への展開が発議され、満場一致で承認されました。これを受け、学会設立準備委員会での審議を経て、リンパ浮腫に関する基礎的ならびに臨床的研究を推進し、当該疾患概念の学術的進歩に貢献するとともに、会員の研究、教育及び臨床力の向上を図ることを目的として、日本リンパ浮腫学会を設立する運びとなりました。

学会設立は平成28年2月28日(設立総会開催日)を予定しております。
皆さまにおかれましては、設立趣旨にご理解・ご賛同を賜り、ふるってご入会頂きますようお願い申し上げます。

平成28年1月吉日

日本リンパ浮腫学会設立発起人(順不同)
廣田 彰男 (広田内科クリニック 理事長)
北村 薫 (ナグモクリニック福岡 院長)
水流 聡子 (東京大学大学院 工学系研究科 特任教授)
岩瀬 哲 (東京大学医科学研究所 緩和医療科 特任講師)
小口 秀紀 (トヨタ記念病院 副院長)
菰池 佳史 (近畿大学 外科 乳腺・内分泌部門 教授)
宇津木久仁子 (がん研有明病院 婦人科 副部長)
小田桐弘毅 (弘前病院 副院長)
山本 大悟 (関西医科大学附属滝井病院 乳腺外科 教授)